博士と彼女のセオリー
85点
天才物理学者スティーブン・ホーキング博士の伝記
大学生から現在までのホーキング博士を演じたのは、
この作品でアカデミー主演男優賞を受賞したエディ・レッドメイン
そして、博士の妻だったジェーン・ホーキングを演じたのはフェリシティ・ジョーンズ
物語は二人の出会いから始まります。
撮影は映画の中の時間軸とは異なるので博士の病気ALS(筋萎縮側索硬化症)の症状の悪化を演技するのは大変だったと思いますが、エディの演技力は流石でした。
ALSは、昨年アイスバケツチャレンジで広く知られた難病です。
また、病気が進行していくなかで医師から言われた通り頭で考えることは衰えないという点もしっかり表現されており、博士の天才さ、エディの演技力がよくわかる部分でもあります。
しかし、この作品では博士のヒューマンドラマとしかなっていません。
博士の功績、物理学での影響なども博士を語る上では重要なポイントだったのではないかと思います。
その点が、より細かに深く掘り下げても良かったのではないかと思います。
またこの先品では、主演のエディの演技に対しての評価ばかりが目に付きますが、
アカデミー主演女優賞にノミネートされたジェーン・ホーキングを演じたフェリシティ・ジョーンズがあっての作品だと思います。
フェリシティは、アメイジング・スパイダーマン2でクールで精神的に強い女性秘書を演じていました。今作でも女性の強さが出ています。
学生時代に出会った二人、博士がALSを発症し、余命2年と宣告され自暴自棄になっている博士から関わるなと言われ、中庭でスポーツをしている博士を見ている時に、ジェーンは決心したのでしょう。
二人の今後が決まる重要なシーンだったと思います。
子供が生まれ子育てしながらも、博士の生活の手助けし、自分の勉強をして全てを両立する強い女性。彼女がいたからこそ、博士の功績があるとも考えられます。
そして、二人がダンスをするシーンの映像美なども見どころの一つ。
この作品は、エディ・レッドメインとフェリシティ・ジョーンズのキャリアとして重要な作品であり、博士を愛する強いジェーンの美しさが感じられる映画です。